山でごはんを作るためのアイテムと食べる時のマナー
山ごはんを楽しむためのアイテム紹介トレッキンクの楽しみのひとつは、美しい景色を眺めながら、大自然のなかでご飯を頂くこと。 お弁当持参もいいけど、山で、ひと手間かけて作った料理なら、もっとおいしくて、素敵な時間になるはず。
バーナー
アウトドア用の簡易コンロ。 ストーブとも呼ばれ、小さな燃料缶をセットして使う。 燃料や火力、デザインなども多様。
一体型
燃料缶の上に直接ストーブ本体を装着するタイプ。小型軽量で扱いやすく、 少人数での使用に最適。安定感は、ゴトクや燃料によって左右される。
分離型
バーナ一本体と燃料缶をチューブでつなぐタイプ。安定感のよさが特徴。火力調整を燃料缶側のつまみで行なうので、火の扱いが若手な人にもおすすめ。
アウトドアで使うバーナーには、オートキャンプなどで見かけるツーバーナーもあるが、登山ではワンバーナーが一般的。特に、ガスのンングルバーナーは、初心者にも使いやすくておすすめ。軽量でコンパクトに収納しやすく、日帰りから1泊2日の縦走まで、さまざまなシーンで活躍する。購入の際はゴトクの数もチェックしよう。安定感争求めるなら4本タイプを選ぶのがベター。また、着火装置が付いているタイプが主流だが、突然壊れることもあるので、マッチやライターは持参すること。その他の燃料の特徴も知っておくと選択の幅が広がる。
クッカー
フライパン、鍋、やかんなど、用途に合わせた調理器具が家庭にあるように、山の調理道具にもさまざまな種類がある。登山の場合は、持ち運ぶ時間も長いため、シンプルかつ軽量・コンパクトであることが重要となる。そのため、各メーカーは山での使い勝手のよさを考慮したモデルを多く発表している。素材はアルミ製とチタン製が一般的で、それぞれに特徴がある。見た目ではわかりにくいが、モデルによって形状も微妙に違っており、焦げ付き防止や滑り止め防止など、さまざまな加工がされているタイプもある。個人用なのか、仲間と一緒に使うのか、またどんな料理で使いたいかなど、自分の好みや山行スタイルに合わせて選ぶようにしよう。
コッヘル
炊く、煮る、炒める、沸かすと、何でもできる万能器具。フタがフライパンになっているものが便利
ミニパン
焼いたり炒めたりするならコレ。料理にもこだわりが出てきたら愛用したいのがミニパン。サイズも多数
シェラカップ
お湯を湧かすだけのシンプル料理ならシェラカップが一番。コンパクトでカップや器代わりにもなる
カトラリー
器やマグ、スプーンや箸など、食事をする際に必要なアイテムたち。持ち運びやすいようにデザインされたものが多い。
外でごはんを食べるときのマナー
自然の中で味わうごはんは登山の大きな楽しみのひとつ。おいしい山ごはんを楽しむためにマナーもきちんと知っておこう。Qカップめんの残り汁は捨てても大丈夫
具やめんはきれいに食べて、最後に残ってしまったカップめんの汁。「汁くらいなら捨ててもいいかな」などと考えるのは、絶対にNG! 油分や塩分など、汁に含まれている成分が、生態系に影響を及ぼす可能性があるからだ。山には何も残さないのが基本中の基本。残ってしまったら、お湯を注くだけで食べられるアルファ米にかけて雑炊風のメニューにするなど、工夫して食べ切ろう。もし、お腹に余裕がなければ、蓋付きの携帯マグなどに入れて待ち帰ろう
山で出たゴミはどうしたらいいですか?
山ではゴミはすべて持ち帰るのがルール。そのためには、お菓子はなるべく個包装を剥いだ状態にしていく、生野菜は皮をむいて切ってから持って行くなど、ムダにゴミを出さないよう、あらかじめ工夫を。持ち帰るゴミを減らすことができるだけでなく、荷物の軽量化にもつながり一石二鳥だ。それでもどうしても出てしまうゴミには、密閉式のビニール袋が重宝する。トイレのゴミも、中か透けないように色付きの袋などを重ねてから密閉式ビニール袋に入れれば、見た目も気にならず臭いも封じ込められる。
ごはんの後の片づけがラクになるアイデアがあれば教えてください
コッヘルの底に残ったカレーやパスタソースなどは、パゲットを使ってきれいに拭き取ってしまおう。こうすれば最後までおいしく食べられるし、後片づけもラクになっていいことづくめ。他のパンよりも、ソースをよく吸い取ってくれるバゲットがー押し。また、残りのスープやゆで汁が出ないように、最初からメニューを工夫するのもコツ。リゾットやスープなら、残り汁が出ないのでおすすめ。もちろん、作りすぎて残すことなどないよう、食べきれる分量を作ること。
山でごはんや飲み物を買うことができる?
有人の山小屋には売店が併設されて、宿泊者でなくても、ごはんや飲み物を購入できる場合がほとんど。ビールやソフトドリンクの自動販売機を備えた小屋もある他、お菓子やカップめん、ナッツやフルーツ類など、小屋によって品ぞろえはさまざま。ただし、悪天候が続いてへリコプターが荷物を搬入できなかったり、冬季閉鎖準備のために物品を制限しているなど山小屋ならではの事情に加え、繁忙期には売り切れてしまうこともある。 山小屋に頼るつもりではなく、行動食、飲み物など、最低限は各自持参が基本。
