登山初心者でもわかるバックパックの選び方と使い方
初心者用ザックの選び方初めての人が登山用品店でバックパックを買おうとするときにかならず問題になるのは、必要とされるバックパックがあまりにも大きいということだ。バックパックが歩いているような自分の姿を想像してしまう。だから登山用のバックパックを買うときには、まずはその容量(リットル表示)によって候補を決めてしまうことが重要だ。
①20リットルクラス
軽い日帰りハイキングでも、雨具や軽い着替え、あるいは防寒用の衣類などを余分に持つ必要、つまり「いざというときの用意」を考えるようになったら、バックパックは20リットル以上の大きさでなければならない。 このクラスから、脇に厚さ調節のコンプレッションベルトがつく。シンプルな作りのものは軽いので、将来、親バックパックに入れるサブバックパックとしても使いやすい。
②30リットルクラス
容量30リットルというのは比重が1の水を入れると30キロにもなるが、登山装備では10キロを越えることはない。日帰りから、荷物をコンパクトにすれば一泊程度の小屋泊まりまで便利に使える。そして、登山用ザックの基本機能をひととおり備えている。
バックパックの使い方<
バックパックの気室やポケットの使い方いくつもの気室を用意したバックパックは一見便利そうに見えるけれど、仕切れば仕切るほど柔軟性に欠けてくる。 現在のバックパックはずいぶんシンプルだが、上下二気室になっているものも多い。できれば気室隔壁を開いたまま使ってみていただきたい。取り出し口が脇や底部にもあるので、近いところから手を入れる、という使い方もできる。 ポケットに類するものも控えめにして、できるだけ天蓋ひとつにまとめていくことをすすめたい。
装備を小袋で整理して放り込んであるだけなのに、必要なものを目をつぶったまま取り出せるという整理術。 休憩時に、どこか一か所を開ければ必要なものが全部そこから出てくる、というイメージで荷物を整理してみていただきたい。なにが正解ということはないけれど。
バックパックの「袋」収納術
バックパックの中身をできるだけぬらさないようにするいい方法をお教えしよう。 バックパックの容量表示を目安にして、バックパック自体がすっぽりと中に入るポリ袋、それもできるだけ厚い袋を入手する。
たとえば米袋。あるいは袋の専門店に行くと、厚手のポリ袋が一枚数十円という値段で探せる。 バックパックが入るポリ袋をバックパックの中に入れるのである。ポリ袋側に余裕があるので、荷物をどんどん詰め込んでも破れない。0.1mm厚のポリ袋で100日以上問題なく使っている。 最近ではその代わりになるナイロン布袋も出ていて、それだと山小屋などでガサコソしない。
そこに、装備類を分類して入れるのだが、防水布のスタッフバッグや外から透けて見える洗濯ネット、100円ショップで売っている小袋なども試してみたいが、一番手頃なのはレジ袋だ。 そうやって袋主体の収納にすると、バックパックに腰を下ろしても加重が分散されて中身が壊れにくくなる。 ただひとつだけ注意したいのは、水筒などをできるだけ防水袋の外側に置くこと。万が一でも水が漏れたら、内部に池ができてしまう。
